地元に目を向けてみよう!!

2019年2月8日 投稿者:及川 留美

 質問1:地元の「お祭り」に行ったことがありますか?
 質問2:地元の「お祭り」がなぜ行われているか知っていますか?
 質問3:地元の「お祭り」を行う側として参加したことはありますか?

 

 質問1に関して多くの人は「はい」と答えたことと思います。それでは、質問2、質問3はどうでしょうか。多くの人が「知らない」や「いいえ」と答えたのではないでしょうか。昨年保育者養成校に通う大学生や短大生にアンケートを行いました。ほとんどの学生が地元のお祭りに行ったことがあるとしながら、参加したことがあるとした学生はやはりごく少数でした。
 平成29年に告示された幼稚園や保育所における保育の基準としての幼稚園教育要領や保育所保育指針に「日常生活の中で、わが国や地域社会における様々な文化や伝統に親しむ。」という子どもたちが経験する内容が示されました。また、幼稚園や保育所の保育において大切にしていることは、対象を理解することではなく、対象を体験することです。つまり、子どもたちが地域社会における様々な文化や伝統を体験し、親しむということが求められているといえます。そのため保育者は子どもたちに文化や伝統に関する豊かな体験を保障する必要があるでしょう。
 最近の若者は地元志向が強いという研究結果があります。でもそれは、地元地域に愛着を感じているというより、地元の友だちとのつながりによるものだとされています。前述のアンケートにおいて、地元地域の名所を質問したところ「ショッピングモール」や「駅」といった答えが少なくなかったことには驚かされました。友だちと集うショッピングモールや駅はその多くが地域特有のものではないでしょう。これは若い世代だけの問題ではなく、私たち親世代の問題でもあります。
 近年、地方創成として、各地域がそれぞれの特徴を生かした自立的で持続的な社会づくりをすることが目指されています。まずは、通学・通勤途中の風景でしかなかった地元に目を向けてみませんか。今まで気づかなかった新しい発見があるかもしれません。

 

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及川 留美(Rumi Oikawa)
プロフィール
専門:保育学
略歴:聖徳大学児童学研究科博士後期課程単位取得満期退学。幼稚園や保育所などの現場を研究の対象とし、保育者や親を中心とした大人と子どもとの関わりについてフィールドワークを行っている。