子育てはおもしろい(?)

2016年4月1日 投稿者:藤後 悦子

「子ども時代は遊びが大切です。遊びの中で、工夫すること、五感で感じること、想像(&創造)すること、自分への自信を獲得すること、他者への配慮ができるようになることなど遊びを通して様々なことを学びます!」と、講演会の中で伝えさせてもらっています。
 
とするならば・・・。やはり自分の子育てでもそれをきちんと実践しなければ!とこだわってきました。特に乳幼児期や小学校時代の子育てのモットーは「体験」でした。ひたすら山や海に出かけたり、農業ボランティアを行ったり、山形県の冒険家の方と交流させてもらったり、全校生徒10名程度の学校に山村留学させていただいたりと様々な体験を親子ともども行ってきました。勉強はというと・・・。
 
小学校に息子が入学した際の親子の会話です。
 
息子「今日ね、お友達ができたよ」
 
父「よかったね。お友達の名前はなんて言うの?」
 
息子「ん~。名札の字が読めないからわからない!」
 
父「・・・(苦笑)。」
 
息子は小学校まで勉強の記憶がないと自信をもって答えています。しかしどこで科学変化がおきたか、高校生になると駿台模試の日には「今日の数学楽しみだな~。どんな問題がでるかな~」などと、理解不能な独り言を言って出かけていきます。
 
さて、振り返ってみると、子育てで私たちのこだわりが実現できたのは、実は「保育園」という子育てのパートナーがあったからです。長女が生まれた時は、見知らぬ土地で知り合いがいないなか、とても苦しかったのを覚えています。夫は大変協力的でしたが、日中は一人で子育てをしている閉塞感。毎日特にこれといった予定も入らず、スケジュール帳に書かれた「予防接種」を楽しみにしていたことも覚えています。
 
その孤立感が少し和らいだのが、ママさんソフトボールに入ってからでした。一度ママさんバレーボールに子どもが小さいという理由で断られたので、10か月の娘を「1歳半です」とサバをよみママさんソフトボールチームに電話をしました。どうにかメンバーに入れてもらえました。広い野球場の端で、子ども同士が遊びながら、ママたちはソフトボールの練習をするというその時間が何よりも楽しみでした。
 
その後、子どもが1歳3か月の時に、保育園に預けることとなりました。初めて子どもを預けた日、先生方が子どものことをいろいろと気づかってくださる様子を見て、「一人じゃないんだ」と心から喜びが沸き上がったのを覚えています。子ども主体を貫いてくれている保育園の中で、子どもたちは毎日をいきいき過ごしました。親子ともに多くの友達ができました。今でも保育園の仲間たちは、子どもにとっても親にとっても宝物です。
 
平成27年度児童虐待相談対応件数は8万件を超えました。虐待の原因のトップは、経済的貧困、ひとり親、孤立などです。子どもや親を孤立させない社会をどのように作り上げていくか。まさに私の専門とするコミュニティ心理学が実践していかなければならない課題です。科学的データに基づき、アクションリサーチを積み重ね、子どもも親も住みやすい社会に変革される、これが私のテーマです。
 
 

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藤後 悦子(Etsuko Togo)
プロフィール
専門:コミュニティ心理学
略歴:立教大学、筑波大学大学院兼任講師を経て、現在に至る。博士(学術)臨床心理士。学校・保育・子育て・スポーツ分野での臨床。放課後子ども教室や学童のスタッフ研修などを担当。