大学生の皆さんへ

2016年4月15日 投稿者:その他

「いいぞ、お前のそのスタイルを貫け」
 
大学生の私はアメリカのブラックカルチャーに憧れ、ストリートダンスに
精を出していた。
昼も、夜中もダンスばかりして、頭の中はダンス一色。
 
大学では教育学部の数学科に所屬。
周りの同級生たちはわりと真面目だった。
高校まで好きだったはずの数学がぐんぐん抽象度を上げ、どんどん難解になった。
授業にもついて行けなくなった。
成績は下降していた。
 
冒頭の台詞は、頭が他の誰よりも大きく、風変わりな(しかしクールだと自負していた)アフロスタイルの私に対して、発されたものだった。
 
それまで、怖いと思っていた先生との距離がぐっと近づいた瞬間だった。
 
数学科では成績も良くなく、端の方にいた自分の存在が認められた、と感じた瞬間だった。
 
こんなこともあった。
 
私は大学院生となりこの先生の門下生となった。
私があるとき放った「英語を学びたい」という一言に対して「専門性をまず身につけなさい」という叱咤。
この一言がそれからの自分を形成するキッカケとなった。
 
その後、一大決心。
大学院を休学。
イギリスに渡航し、英語の基礎の基礎を身につけた。
 
帰国したら日本での生活が物足りなくなり、大学院修了後、アフリカに飛んだ。ブラックカルチャーにどっぷり浸かった数年後、再度帰国した。
 
今度は教育開発や国際協力の研究が楽しくなり、そのまま研究を続けた。
縁があり東京未来大学に採用され、今に至る。
 
恩師には今でも叱られる。
 
40歳を過ぎて始めたドイツ語を駆使して、先生は書籍を出版された。
先生の後を追うように、私もドイツ語を勉強し始め、そして苦戦する日々。
 
人生紆余曲折。
でも、悪くない。
 
自分の師匠のように、叱りながらも学生をさりげなく、何気なく元気づけ、そして導くことができるようになれたら、と思う。
 
 
 

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中和 渚(Nagisa Nakawa)

プロフィール

専門:数学教育学、国際協力学

略歴:広島大学大学院博士課程後期修了、教育学(博士)。青年海外協力隊隊員OVでアフリカ数学教育に関する研究を実施。東ティモールも研究フィールドにしている。幼児算数教育や外国にルーツがある児童に関する調査・研究も実施している。