学びと興味と関心の広さ

2018年1月12日 投稿者:鈴木 公啓

 私が大学生のころは,通称「ぱんきょう」と呼ばれるカテゴリーの授業がありました。正式には「一般教養」でしょうか(今もあるとは思いますが,少々性質が違うかもしれません)。一般教養を開講している学部に,全学部の1年生そして2年生(場合によっては,3年生や8年生も!)が,講義を受けに行きます。受講する科目は,大量にある科目から自分で選択して,受講するかどうかを決めます。1つの時間帯に多くの科目が設定されており,そこから自由なものを選択できるのです。
 選択は自由なので,同じ学部や専攻の人がほとんどいない,というのも当たり前でした。友達と相談しながら,単位を取りやすいものを選択する,という場合も無いわけでは無いのですが,基本的には,本人の趣味や興味で選択するのです。
 大量の科目から自分の学びたいものを学ぶ,なんと素敵なことでしょうか。もちろん,必修の語学などもありますが,その類いの科目以外は,自由に選べるのです。芸術,文学,言語学,哲学,自然災害,脳科学,その他もろもろ,極めて幅広い分野の科目が揃っているのです。場合によっては,似たような科目名でありながら,内容や担当教員が異なるといった科目もあったりします。
 教員にもよりますが,自分の専門を自由に話せる講義と言うことで,熱がこもっていて非常に面白い講義も多々ありました。学生も,興味があって選択したわけですから,それなりに前向きに講義を聴講していたものです(…たぶん)。
 さて,心理学を学ぶにあたって,これらの一般教養の知識は,あればあるだけ良いものだと思います。脳科学や哲学の内容は,心理学を学ぶにあたってかなり直接的に役立ちます。その他の内容も,自分自身を深めるのに役立ち,それはやはり心理学の学びに役立ってくることもあります。心理学を学ぼうとする方々(特に若い人達)には,心理学だけで無く,できるだけ広い範囲の学問に触れられることをお勧めします。

 

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鈴木 公啓(Tomohiro Suzuki)

プロフィール

専門:パーソナリティ心理学、社会心理学
略歴:東洋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了〔博士(社会学)〕。東洋大学や明治学院大学等の非常勤講師、東洋大学HIRC21のPD研究員を経て現職。