第17回 「やる気」って、どんな「気」?…気になる「気」!

投稿者:郭 潔蓉

突然ですが、皆さんの「やる気」スイッチは、いつどんな時に入りますか?きっと、それは計画的に入れようと思っても、なかなか思うようには入らず、予期せぬ場面で入ったりすることが多くありませんか?実は、それで良いのです。

 

「やる気」って、どんな「気」?…気になる「気」!皆さんは、日ごろ学校の先生やお父さん、お母さん、人によっては塾の講師からも「勉強をしなさい」と言われる場面が多々あると思います。
しかし、そう言われると、途端に「やる気」がなくなってしまう経験はありませんか?
そういう私も、高校生までは、そうした経験を幾度となく繰り返してきた記憶があります。

 

では、なぜ「やる気」が無くなってしまうのか?その答えは、簡単です。目の前にある「勉強」は、自分から興味をもって進んでやっていることではないからです。もともと「勉強」という字の語源は、「勉めて強いる」ことで、本来は気が進まないことを仕方なくする意味があったことをご存知でしたか?時代劇などを観ると、時々商人たちが「お勉強させて頂きます」という言葉を「頑張って、値引きする」という意味で使ったりするのを耳にすることがありますが、そうした意味で古くは江戸時代から使われていたそうです。明治時代に入り、知識を得るために努力することが美徳と考えられるようになったことから「勉強」は「学習」と近い意味で使われるようになり、現在では一般的に「学習」することとほぼ同じ意味で使われるようになったと言われています。

 

それならば、「勉めて強いる」ことなく「やる気」になるためには、どうすれば良いのでしょうか?実は、それほど難しいことではありません。皆さんは、日ごろ身近に「気になる」ことってありませんか?例えば、「最近、外国人が増えたよね?」と感じたとします。この気になる「気」が湧いてくると、「どうしてそうなったのかな?」という疑問が続いてやってきます。その時、あなたの「やる気」スイッチは、もう既に「ON」になっているのです。やる気スイッチが「ON」になったら、あなたの学ぶ気持ちを阻むものはありません。興味が赴くままに疑問の原因を探求していけば、それがやがて「知識」となっていくのです。

 

「やる気」って、どんな「気」?…気になる「気」!02

 

何か身構えて取り組もうとすると、なかなか上手くいかないことでも、小さな疑問をきっかけに「なぜ?」を繰り返していくことで、意外にも大きな成果につながるものです。こうした考え方を経営分析の世界では「Problem-solving Approach」と呼び、「Why?:なぜなのか?」→「So what?:だからどうした」→「Why so?:それはなぜか」といった一連の疑問の投げかけを繰り返すことによって、問題を探求していく「問題解決手法」として、多くの人に学ばれています。この手法の良いところは、経営学だけでなく、社会科学一般に広く応用することが可能であり、私たちの日常においても活用できる点です。

 

ぜひ、この文章を最後まで読んで頂けたら、身の回りを一度見まわしてみてください。あなたの気になる「気」が、すぐそこにあるかもしれません。気になる「気」が見つかったら、ぜひ「なぜ?」と疑問を投げかけてみてください。きっと、進んで知りたいことを探求することは、この上なく「わくわく」すると思います。そうなったら、もうあなたの「やる気」スイッチは、自然と「ON」になっているはずです。

 

 

郭潔蓉
郭 潔蓉(Iyo Kaku)
プロフィール
筑波大学大学院社会科学研究科修了、法学博士(国際政治経済専攻)。台湾出身。
専門領域は、東アジア・東南アジア地域の情勢分析、国際経営環境分析。
衣・食・住に関わる身近な異文化探しが最近の楽しみ。
著書に『3.11 後の多文化家族』など。