第50回 社会科の先生になることとモチベーション行動科学部
投稿者:その他
こんにちは。三村昌司(みむら しょうじ)と申します。モチベーション行動科学部で歴史関係の科目を教えています。どうしてこんな名前の学部に、歴史の研究者が在籍しているのでしょうか。
モチベーション行動科学部では、中学校教諭一種免許状(社会)と、高等学校教諭一種免許状(公民)を取得することができます。もっと簡単にいうと、中学校で社会科を教えられる免許と、高校で公民科(政治経済・現代社会・倫理)を教える免許を手に入れることができるようになります。中学校の社会科には歴史的分野が含まれていますので、歴史学の研究者である私がこの学部に在籍しているのです。
さて、モチベーション行動科学部には、学部の名前にも表れていますが、「学びのモチベーション」を上げることができる先生を育てるというコンセプトがあります。ですから、社会科・公民科の専門的知識だけではなく、心理学やコミュニケーション理論を学ぶ機会も多くあります。心理学などから「学びのモチベーション」について理論的に勉強・研究ができるのです。
では、歴史学と、「学びのモチベーションを上げる」ということは、何の関係もないのでしょうか。私は、関係あるんじゃないか、と思っています。
歴史学は過去について調べる、考える学問です。過去のことはわからないことだらけですが、さまざまな歴史資料を紐解いていくことで、わずかに過去のことがわかったような気になるときがあります。そしてそのとき、どういう心理的機微が働いているのかわかりませんが、「面白い」「楽しい」と感じます。そして「もっと知りたい、学びたい」と思うようにもなります。
この記事を読んでいる皆さんは、「過去のことを調べただけで、そんなテンションが上がることなんてあるの?」と思うかもしれません。でも、あるのです。私は心理学者ではないので経験的にしかわからないのですが、確かにあります。
もしその感覚を体験したいと思えば、歴史学を勉強しにモチベーション行動科学部に来てください。そしてこの学部で併せて心理学を勉強して、「この感覚」の謎を解き明かして、僕に教えてください。さらに、中学校の先生になって、自分の教え子に歴史を学ぶことの楽しさを伝えてください。待っています。それでは、また。