第61回 変化すること

投稿者:杉本 雅彦

コンピュータの技術の変化には、目覚ましいものがあります。私が学生の頃には、コンピュータといえば大型計算機が主流で、部屋を埋め尽くすほどの大きなコンピュータで、フォートランというプログラム言語を動かしていました。この巨大なコンピュータは大量の熱を発生するため部屋には空調設備が完備されていましたが、それは人間のためのものではありませんでした。コンピュータにデータを入力するときには、USBメモリなどはまだ存在しないため、パンチカードやマークカードを使用して、プログラムの1ステップに対して1枚のカードに記述していくものでした。例えば、プログラムが1000ステップにもなると、カードは1000枚も必要になります。この分厚い紙のカードで書いたソフトを持ち運ぶときには、段ボール箱を何箱か用意して運びます。誤って、そのダンボール箱を落としてしまいカードがばらけたら、さあ大変、カードを最初から順番に並べなおすということになります。そんな苦労をしてでも、コンピュータから得られた結果は、プリンタから印字された数字の羅列だけでした。しかし、その結果が得られることが有難くて、1日かけてコンピュータの計算結果を楽しみにしていたものでした。

現在では、タブレットPCやスマートフォンが登場し、ネットワークを使い、サーバからアップロードやダウンロードをすれば、簡単にアプリやデータ、さらには音楽や動画までも入力することができてしまいます。コンピュータから得られるものは、プリンタから印刷された数字だけでなく、画像や動画、音楽など様々なメディアに対応してくれるようになりました。特に、スマートフォンでは、指で操作が簡単にできてしまう触覚メディアが便利で、多くのゲームソフトにはこの指操作によるものが組み込まれています。

 

一方、私の趣味のスキーも大きく変化しています。学生時代にはスキー部に所属していたのでよく覚えています。スキー板は2メートル以上もの長さがあり、また、ビンディングはブーツをスキー板にはめるとき、手で押さえつける必要があり、たまに指を挟んでケガすることもありました。スキーの流れ止めは皮の紐でできていて、それをブーツにぐるぐると巻き付けて使います。ブーツは革製で、紐を締めてはきます。でもそれは、私の頃にはバックル式にかわり、ブーツもプラスチック製になったところでした。スキーのファッションも面白く、スキーパンツはデモパンといわれる体のラインがよくわかるほどの細くてピッタリしたものでした。帽子はイカ帽といわれるもので、頭にかぶるといかのような形になるためそういわれていました。

現在はカービングスキーが主流で、160センチメートルほどの短いスキー板で初心者でもかなりらくにターンができます。最近はロッカースキーという新雪やパウダーでも簡単に楽しく滑ることができるスキー板が登場してきています。そして、スキーよりもファッション性がよく初心者から楽しめるスノーボードのほうが人気もあります。

 

このように様々な分野において、生活や技術がさらに進歩していきます。そんな中で、私たちは生活しているのですから、私自身ももっと進化して、それを楽しんでいく必要があるとつくづくと感じています。

 

Sugimoto_Masahiko
杉本 雅彦(Masahiko Sugimoto)
プロフィール
専門:ヒューマンインタフェース
略歴:信州大学大学院工学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(工学)。
NICT委託研究/ 革新的な三次元映像による超臨場感コミュニケーション技術の研究開発に従事。