第72回 「PEST分析」からみえる世界

投稿者:郭 潔蓉

 皆さんは「PEST分析」という言葉を耳にしたことがありますか?簡単に説明をすると、企業を取り巻くマクロ環境(外部環境)を「PEST」という4つの視点から分析し、企業にとって、過去・現在・未来においてどのような影響力があるのかを把握したり、予測したりするための分析のフレームワークのことを指します。

 「PEST分析」のいう4つの視点とは、P= Politics(政治)、E= Economy(経済)、S=Society(社会)、T=Technology(技術)の各視点です。それぞれの視点で企業に影響を与える要因を明らかにすることで企業に起こり得るリスク(危険性)や困難を回避出来たり、逆にどのような部分にビジネスチャンス(機会)があるかを予測したりすることが可能です。

 このフレームワークを考案したのは、経営学者であり、マーケティングの神様の異名を持つフィリップ・コトラー氏です。同氏が「調査をせずに市場参入を試みるのは、目が見えないのに市場参入をしようとするようなもの」と言っているように、「PEST」分析は企業の市場参入の道標になるとても重要な分析なのです。

 皆さん、ぜひ身近な有名な商品やサービス、或いは企業の名前を思い浮かべてみてください。成功した商品、サービス、そして企業は、必ず世の中の変化や流れ、トレンドを味方につけていることに気づかれるのではないかと思います。外部環境の変化にともない、自らの組織・商品を時代に即したものへと変えられるものこそ、変革のスピードが速い現代を生き残ることができるのです。その外部環境、なかでもマクロ環境を把握し、企業への影響をはかるフレームワークが「PEST分析」なのです。

 ここまで読んで頂くと「PEST分析」に少し興味が沸いてきませんか?そんな風に感じられたら、ぜひモチベーション行動科学部の経営領域の扉を開いてみてください。きっと新たな発見と学びに出会えるはずです。

 

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郭 潔蓉(Iyo Kaku)

プロフィール

専門:東・東南アジア地域の政治経済、国際経営環境分析

略歴:ボストン大学大学院国際関係学専攻修士課程、筑波大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了、博士(法学)。代表著書に『グローバル教育の現在』他。