インターネット時代の心理学

2019年6月14日 投稿者:川原 正人

 私はこども心理学部の心理専攻に所属しています。心理専攻とは、人の心について科学的に研究する「心理学」という学問を中心に学ぶところとなっています。
 心理学の世界で話題となっているトピックの1つに、インターネットと人の心の関係があります。このウェブページにたどり着いた方はご自宅のPCからインターネットに接続して検索されたでしょうか。あるいは出かけた先からスマホを使ってご覧になっているかもしれませんね。待ち合わせをするときには「今○○にいます」とアプリでメッセージを送るかもしれません。会えるかどうかは行ってみないとわからないということはなくなりました。このようにいつどこにいても人や情報とつながる社会になったのです。インターネットはもはや現代生活の基盤と言っても過言ではなく、心理学の世界でも人の心にもたらす影響が話題となるようになったのです。
 とても便利なインターネットですが、良いこと尽くめかというとそうでもなさそうです。ここ数年インターネット依存について調査してみたのですが、過度なインターネットの利用は心身の健康や勉強、仕事に影響が出たり、トラブルに巻き込まれたりすることがあるようです。また、安易な情報発信もできてしまうからでしょうか、見ばえばかりのアピールにとらわれえてしまったり、注目が集まればよいといった風潮が生まれてしまう問題なども指摘されています。皆さんは悪影響を受けていないと感じられますか。見せかけや偽の情報に踊らされずに過ごせているでしょうか。
 ただ、問題があるからといってインターネットを放棄することはおそらくできないでしょう。だからこそ、インターネットとの上手な付き合い方やインターネットを人の心の問題解決に役立てる方法といった知見を明らかにしていくことも、これからの心理学に求められることではないかと思います。
 
 

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川原 正人(Masato Kawahara)

専門:発達臨床心理学、コミュニティ・メンタルヘルス

略歴:筑波大学大学院人間総合科学研究科退学。大学附属相談施設、小・中学校のスクールカウンセリング、自衛隊医務室などで臨床活動を行ってきた。