大学時代の思い出(大橋恵先生)

2015年5月22日 投稿者:大橋 恵

先日指導教官の退官講演があり、久しぶりに出身大学を訪問しました。近代的な建物が増え、なぜかレストランが入り、門まで増えていて、目的の建物に行くために道を尋ねてしまいました。思い起こせば大学院卒業から10年以上経っているのです。

 

私の専門は社会心理学(人と人、集団と人との関係性に関する学問)ですが、その中でも文化の影響が専門です。当時教科書に当然のように書かれていたことが日本人をはじめとするアジア人には当てはまらないことが、だんだん指摘されるようになっていました。例えば、社会心理学の教科書には、人は自分の高い自己評価を保つために、うまくいった時には自分の能力や努力に原因があると考え、失敗した時には環境や運に原因があると考えると書かれています。けれども、周りに「試験で赤点を取ったのは運が悪かったから」や「試験で満点を取れたのは元がいいから」等と説明する人がいたら、頭を叩きたくなりますよね。アジア的な言動はあまり海外に知られていなかったので、東アジアのデータを紹介するという意味で、大学院時代は指導教官と共に海外の学会にも参加しました。そしてその帰り道に旅を楽しみました。

 

一番印象に残っているのは修士1年の夏、スペインから南フランス、北イタリアまで半月くらいかけて友人と二人だらだら旅をしたことです。個人でふらふらするので、ホテル探しや観光を含めて全部自分たちでします。やたらゆっくりご飯を食べたり、イタリアでは英語が通じず苦労したり、朝市に行ってまけてもらったり、暑くて床で寝たり(シエスタする気持ちがわかりました)。からっとした暑さとのんびりした人々が印象的でした。

 

今でも旅は大好き。GWには北陸新幹線開通でごった返す金沢を訪れました。きっかけは娘の社会の問題に北陸新幹線のルートが出ていたのに、あまりにも関心が薄かったこと。行かなくてもルートや金沢の名産品くらいわかります。でも私は身体で感じたからこそ残るものがあると思い、夏休みはどこに行こうか計画中です。

 

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大橋 恵(Megumi Ohashi)
プロフィール
東京大学大学院人文社会系研究科修了、博士(社会心理学)。専門分野は、社会心理学。文化心理学。社会調査やアンケートや実験室を使っての実験を用いて、日本人の心理について研究しています。