子どもの見本となる音読・朗読を!

2017年4月28日 投稿者:神部 秀一

保育・教育に関わる私たちは、子どもたちの見本となるような音読をしたいものです。私は、学生の皆さんが、将来子どもたちの前で、自信をもって音読したり読み聞かせしたりできるよう、担当教科の国語や国語表現で音読・朗読を取り上げています。しかし、音読・朗読は実技国語ですので、方法は理解しても、なかなか上手に読めるようにはならないようです。

実技系教科は、①手本、②先生、③練習という三つが必要です。たとえば、実技国語の書写・書道もそうでしょう。お手本を見て練習し、先生が直してくださり、長い期間をかけて練習し、上達していく訳です。自分の字を捨てて師の字を学んでいくのです。

音読も同じです。自分の勝手気ままな読み方を捨てて、先生の読み方を真似る。先生に読み癖を直してもらう。時間をかけて練習する。こうして技を磨きます。大きな声ではっきり読んでも、腹式呼吸をしても、自分の読み方で読んでいるうちは、音読は上達しません。声が大きくなっているだけで、読み方は変わっていないからです。よく考えてみれば分かることですが、音読は、声の大きさという音量の問題ではありません。どう読むか、という読み方を問題にしているのです。

では、どう読めばよい音読となるのでしょうか。私は、次の手順で練習するとよいと考えています。①文字資料を持っていない聞き手を想定し、②そういう聞き手に対して分かり易い言葉のまとまりを作ります。下読みで言葉のまとまりの区分けをしておくのです。③そして、言葉の一まとまりを一息で読むのです。つまり、文意・文脈で区切って、区切ったまとまりを一息で読むということです。その際、「息」や「間」を自在に操る技術が必要になります。また、しゃべるように音読すると分かり易くなりますが、そのためには、声の高低、速さのコントロールという技術が必要になります。

知識をもって、練習を重ねて、いずれ子どもの前に立ったとき、皆さんが上手な音読をしてくれることを期待しながら授業を行っています。

 

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神部 秀一(Shuichi Kanbe)

プロフィール

専門:国語科教育
略歴:群馬大学大学院教育学研究科修士課程修了。群馬県公立小・中学校勤務を経て平成26年度より現職。子どもが喜び、しかも、確実に国語学力が身につく。そんな授業を開発することが趣味。