第99回 学外でも楽しく歴史を学ぶ

2020年1月17日 投稿者:山﨑 善弘

 大学での学びは、教室での座学が中心となります。しかし、多くの学問は、座学だけで十分に学び取れるものではありません。私が主に担当している日本史関連の授業でも、もちろん同じことが言えます。私は江戸時代と明治時代の歴史、とりわけ両時代に形成された地域社会の歴史を専門としています。例えば、私が授業でいくら足立区の歴史を熱心に語り、どのような地域社会が形成・展開されていたのかを講じても、受講生には具体的にイメージしにくいものです。ましてや、そうした歴史の積み重ねの上に、現在の足立区が成立し、その内で、様々な形で地域社会が成立・展開していると言っても、その場へ実際に赴き、自分の目で見て、地域住民の話を聞き、さらには博物館などを訪れないと、十分な学びにはなりません。そこで、未来大では学外授業もまた重視されています。
 私は毎年、授業内で学外授業を取り入れていますが、教室の外で思いっきり学ぶ絶好の機会として、ゼミ旅行も欠かせません。3年生になると、学生は各教員の研究室に配属されて研究を行うことになりますが、そのような授業形態を一般にゼミと呼びます。山﨑ゼミでは、ゼミ生は日本史の特定分野について研究しています。そうしたゼミ生が主体となって、ゼミ旅行を実施するのです。ゼミ生の研究分野に沿った形で、行先や見学する施設などが選定されることになります。
 今年度は、3年ゼミ生が計画して、関西まで足を延ばしました。写真1のように、普段も楽しく学んでいる彼らですが、自分たちの関心に基づき、行先と見学する施設などを選定しているので、俄然学びのモチベーションもアップするというものです。写真2は、神戸の異人館の一つ英国館を訪れた際の一枚です。ここでは英国紳士であるシャーロックホームズに扮装することができます。こうした遊び心も、時に学びには必要です。本当に楽しそうですね。この後、ゼミ生たちは、江戸時代から明治時代へと移り行く中での港町神戸の変化について、熱心に学んでいました。
 

山崎先生写真1

写真1

山崎先生写真2

写真2

 

yamasaki_yoshihiro
山﨑 善弘(Yamasaki Yoshihiro)

プロフィール

専門:日本近世史/社会科教育学
略歴:関西大学大学院文学研究科史学専攻博士課程後期課程修了後、神戸大学大学院人文学研究科地域連携センター研究員、奈良教育大学教育学部特任准教授を経て現職。博士(文学)。著書に『徳川社会の底力』などがある。